一般不妊治療

夫婦共にとくに異常がない場合には、妊娠を希望されてから、半年で90%、2年で100%のカップルが妊娠することができます。
月経不順の方や、基礎体温が2相性でない方などは、赤ちゃんを望んで妊娠できない期間が1年経たない場合でもご相談ください。不妊症の原因は女性側(女性因子)50%、男性側(男性因子)50%と言われております。

妊娠成立は大きく分けると次のようになります。
  1. 排卵
  2. 捕捉(排卵した卵子を卵管采に取り込む)
  3. 受精(卵管内での受精)
  4. 卵管内での受精卵の発育
  5. 着床
初診後の治療の進め方についてご説明します。

タイミング法

自然排卵周期でタイミングを合わせながら、検査を行っていきます。

[検査内容]
①ホルモン検査
②頸管粘液検査
③ヒューナーテスト
④子宮卵管造影検査
⑤胞状卵胞数のチェック(重要)
⑥排卵日近くの卵胞径測定
⑦排卵後の卵胞チェック(必須)
⑧精液検査など
 

自然排卵周期で妊娠が成立しない場合(排卵誘発治療・人工授精)

次のステップとして
①クロミッドなどの内服薬を主体とした排卵刺激とタイミング法
      ↓
②注射薬による排卵刺激とタイミング法
      ↓
③人工授精で治療をします。

この順番で妊娠率が上昇します。
最初から妊娠率が最も高い人工授精を行わずタイミング法とするのは、人工授精に伴う多胎妊娠のリスクを抑えるためです。
各方法は、3周期から6周期で次のステップへと移行していきます。
とくに、内服法のクロミッドは、副作用の面からも3回で中止したほうが良いと考えています。論文でも、5回以上使用すると妊娠率が落ちることが報告されています。(Fertility and Sterility 2004:81:545-550)。

人工授精はどんなことをするの?

人工授精とは精子を人工的に子宮のなかに注入する方法です。
卵管の通過性が特に障害されないような症例に適応されます。その適応はタイミング法を行ってもなかなか妊娠しない場合や、性交障害、乏精子症、精子無力症、ヒューナー検査陰性症などがあります。人工授精にはある一定以上の精子数が必要とされているため、重度の精子不良例に対応する適応には限界があります。
                          

人工授精の流れ

1.月経開始から2~5日目:排卵誘発の開始
  超音波で卵胞の状態を確認した後、排卵誘発を開始します。(排卵誘発は、飲み薬+注射を2~3回
 
追加する方法と、注射を毎日行う方法があります。)

2.排卵が近くなるまで
  超音波で卵胞の大きさなどをチェックしながら排卵誘発を行っていきます。

3.排卵が近くなったら:人工授精を行う日時の決定
  排卵日に合わせて人工授精を行う日時を決めます。排卵させるための注射を行い、人工授精当日に

   ついての 説明があります。(当日使用する採精容器もこの時にお渡しします。)

4.人工授精当日

① 事前にお渡しした容器に、自宅で精液を採取していただき、クリニックへお持ちください。
 (お持ちいただくのはご主人でも奥様でも構いません。)
  ※ご自宅での精液の採取が難しい方は、クリニックの採精室をご利用いただけます。

② 精子の洗浄・濃縮を行います。所要時間は約45分です。

<精子の洗浄について>

人工授精では、洗浄によって精液が清潔になり、精子の動きを妨げる白血球や未熟な精子、死んでいる精子、奇形精子を取り除くことにより高い妊娠率が見込めます。

③ 内診台へ上がっていただき、処理された精子を細いチューブを使って子宮の中へ注入します。

④ 10分ほどお休みいただき終了となります。

⑤ 後日、排卵の確認のため来院していただきます。排卵が確認されたら、着床率高を高めるため
  の注射と黄体ホルモンの補充を行います。

 人工授精室(内診台


アドバイス
人工授精では、日本の統計上、6回以降の妊娠率の上昇は認められないと報告されていますので、ここで次のステップアップを考えるタイミングがあります。
ポイント
人工授精には、人工授精針の代わりに胚移植用のカテーテルを用いており、注射薬による過排卵刺激と合わせて行うことにより、高い妊娠率を得ております。(一般的に人工授精の妊娠率は10~15%位ですが、当クリニックの妊娠率は25%前後です)

人工授精の最も重大な副作用は、品胎(3胎、三つ子)以上の確率が高くなることです。現在、日本の三つ子以上の妊娠の大部分が人工授精によるものと考えらています。


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