ラクトサプリ二種類です。
ハードカプセルとソフトカプセルです。
ハードカプセルは、3か月くらい内服すると効果が出ます。
ソフトカプセルは、胚移植の前月生理5日目くらいから10日間、移植周期も同様に膣内に入れて戴きます。
子宮内細菌叢(EMMA/ALICE)にて菌が検出されない場合、膣内投与が推奨されています。
ラクトサプリについての紹介
妊娠成立に必要なラクトバチルス菌を補充するためにラクトバチルス含有サプリを御紹介します。
ラクトサプリという商品です。
ラクトバチルス菌は、正確にはラクトバチルス属になります。
この中に種があり、このサプリに含まれているラクトバチルス属(L)の種は、クリスパタス(L. crispatus)100億個、ガセリ(L. gasseri)60億個、ロイテリ(L. reuteri)20億個、ラムノーサス(L. rhamnosus)20億個です。
研究発表では、クリスパタス(L. crispatus)を含む製剤を用いることが治療効果を高める可能性が示唆されました。
ラクトバチルス属菌による論文を紹介します。
北里大学薬学部伊藤雅洋先生の「膣常在乳酸桿菌は菌種により女性生殖器疾患の成因に相反する影響を及ぼす」という論文です。
我が国において子宮頸がん、早産、不妊症は年々増加しています。
これまで遺伝学的・細胞学的解析等ではその原因はわかりませんでしたが、本研究成果によりその要因として腟常在細菌 L. iners による粘膜バリア機構への破綻作用が関与している可能性が考えられました。
一方、腟常在細菌 L. crispatus は粘膜バリア機構を亢進させること、またその定着率を高める機構を明らかにできたことから、それらの機構を利用し、腟常在細菌を L. iners から L. crispatus に置き換えるなど、その臨床応用へとつなげることが期待されるという内容でした。


